飛び石ジャンプ

辛い日々も飛び石のひとつ。よく遊び、考え、暮らしを愛でる日々のブログです。

『精神科医が見つけた3つの幸福』を読みました

 こちらの本を読みました。


読んだきっかけ

通勤電車でライトに読める内容で、メンタルヘルス関係の本を探していたところ、こちらの本を発見。生活に取り入れられそうなものもあったので紹介してみます。

 

読んだ感想まとめ

「幸福とは、脳内物質のセロトニンオキシトシンドーパミンがバランスよく分泌されている状態」というシンプルな定義づけに目から鱗。どれかひとつが多ければよいということではなく、優先順位はセロトニン(心身の健康、自然とのふれあい)>オキシトシン(人とのつながり、安心)>ドーパミン(いわゆる成功)。

心身の健康(=セロトニン)をないがしろにして、仕事での名誉や成功(=ドーパミン)を求めてもメンタル疾患に陥ってしまったり、人とのつながり感を欠いてしまって幸福感を感じられなかったりするのは「幸福」とは言えないとのこと。

過去に、つぎの『成功ではなく、幸福について語ろう』(岸見一郎)を読み、貢献感(これは本書で言うオキシトシン的幸福に近いか)と「成功」は別だと考えていたので、ドーパミン的な成功も「幸福」に含めていて、これまでの自分にはない考えだと感じた。

今まで、仕事で成功した人が言う「感謝」をどこか薄いものだと感じていた。しかし、成功した時に味わうドーパミン的な幸福を持続させるために、オキシトシン的な幸福と結びつけることは意味があるとのこと。

思い起こすと、「感謝」に薄さを感じがちな自分は、あまり人に感謝したり、感謝の気持ちを表現することが少なかったかもしれないと反省した。後に記載する「ポジティブ日記」をつけ始めたことで、「感謝」と「主体的な親切」に意識的になった。

夫に感謝の気持ちを伝える、同僚のサポートに感謝を伝える(さらにそのナイスなサポートを、その人のリーダーにこっそり伝えてみる)…など、意識して行動したら場がほわっと和んだので、シンプルながら「謝意を伝える」ことの効果の大きさを感じた。

本書の中では「ものや自然、健康に感謝する」とも記載されていたが、何となくスピリチュアル的な要素を感じてしまって素直に受け取れなかったので、自分なりに「ありがたみを感じる」と言い換えて理解した。

あとは、「主体的に親切にすること」が思いの外難しいのを感じた。

親切にするとオキシトシンが分泌されるのだそうだ。また、それを日記に記録して数えることで、自己肯定感を上げることができる、と本書では説明されている。

「よし、いっちょやってみっか!」と思っても、在宅環境下で相手の顔が見えないと、「何が相手にとって喜ばれるか」がわかりにくい。また、「もしかしたら要らない手出しかも?」などと考えてしまい、なかなか実行に移せないことも多くあった。とは言え、「プチ親切」であれば実行することができた(サポートを申し出るとか、緊張していそうな新人ちゃんたちにチャット飛ばしてみるとか)。

ポジティブ日記をつけていると、「自分ではそこまで幸福感を感じてはいないが、一般的には良いこととカウントされそう」なことを記載することがあった。

7月はけっこう不調な日が多かったのだが、日記には楽しげなことが並んでいて、何となく自分に嘘をついているような居心地の悪さがあった。ポジ日記をつける際は、自分の気持ちに正直になる機会をきちんと持って、バランスを取るようにしたほうがわたしには合っているかも。